小幡績『ネット株の心理学』MYCOM新書

ライブドアの分割バブルってなんだ!?

$ゆっきーのエッセイブログ

それでは著者のバブル礼賛を追求するわけですが、その前にバブルとはどんな脳みそ状態になっているのかの確認です。

著者自らが何を書きたいか最初に要約してくれていますのでそのまま引用します。

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「バブルの最中に、そのバブルに投資していた人の頭の中をちょっと覗いてみることにします。2004年前後に流行った株式分割バブルに注目し、その中でもライブドアマーケティングの株式100分割を具体例として取り上げます。」

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「分割バブルは、バブルを分析する格好の素材です。なぜなら、それは企業収益とは何の関係もなく、2ヶ月で必ず終わるバブルであることを誰もがわかっていたからです」

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ライブドアマーケティングの株式100分割を素材に、バブルでの投資家行動と投資家心理を緻密に分析してみましょう。そこでは、投資家心理をうまく分析したものが、ゲームに勝ち残れたことが明らかになります」『ネット株の心理学』p93

?の株式分割ですが、株式分割とは、ひとつの株をいくつかに分けることで、資金がそれほどなくても株を買い安くするという趣旨のようで、株分けという言葉にあるように分けるのが自然になったら分割するというのは植物の株でも同じなわけです。
 つまりそれ自体はバブルを誘発することを企んだ陰謀などではまったくないということのようです。

 ど素人ゆっきーが理解したところでは、これは中央銀行が貨幣の供給量を増やして加熱した通貨の価値を下げるのとおんなじだと思いますので、むしろそういうことは通貨政策=資本政策として必要なことであるとさえ言えるのではないのかなと。

 で、じゃあ、なんで貨幣価値=証券価値が下落するはずのこの供給量の増加がかえってさらに株価を引き上げることになるのかなんですが・・・

ズバリ(そーそー。なんで書いていて時々ズバリ!って言いたくなるのかなと今気がついたのですが、ちびまるこちゃんの丸尾くんが言わせているようです(笑)。彼はあたし好みのキャラですね。おっと脱線しました)

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ずばり(^^)、品薄状態が起きるからですね。

通貨の供給の場合には、例えばドルで円を買うということはあるわけですけど、基本的に日本国内で暮らしている私たちは、一日の始まりに日本円を買わないと通勤途中にキオスクで日経新聞も買えないかというとそんなことはありません。

ところが、ライブドア株に限らず株式の場合には証券のひと株当たりの価値が下がったとしてもその下がった株式を買いたいという人が殺到している限り、市場に株式が出回りません。

つまり

激安だから買いたいにもかかわらず、売りたい買いたいが均衡する時点で売買が成立する市場原理によって、値段がつかないほど希少価値がある、という極めて特異な価値の帯び方をするからのようです。

これが2004年11月1日に分割されたライブドア株式の値段が16日には50倍になっていたからくりのようです。

200万円分ライブドア株を持っていた人は、このバブルに正しく乗りさえすれば、わずか15日で資産を100,000,000円(一億円)にできたわけです。

うーむ。

是非の検討は後にするとして、バブル待望論がなくならないわけですね、この数字を見ると・・・

次回もう少し詳しく見ていきます!