指南役『幻の1940年計画―太平洋戦争の前夜、“奇跡の都市”が誕生した』アスペクト

$ゆっきーのエッセイブログ

戦後の東京オリンピックは実は二度目であった

 それではその我が国の戦後を支配していると言われる1940年とは一体どんな時代で、どんな政策が行われたのかをタイムスリップして確認してみよう(^^)

 まず、この本の筆者によると1940年を迎える1930年代は好景気に沸いた時代で、消費もものすごく活発だったという。1929年の世界大恐慌で世の中真っ暗じゃなかったの?というのは大変な誤解で、いち早く世界大恐慌の混乱から復活して、消費者は建設ラッシュの百貨店で楽しいお買い物を楽しんでいたという。

 ちなみに、歴史的事実としては

1931年 日本橋白木屋リニューアル
1932年 日本橋三越リニューアル
1933年 高島屋日本橋進出
1933年 伊勢丹が新宿に進出
1937年 東急百貨店が渋谷オープン

 ショッピングを楽しんだ後は娯楽の王様の映画鑑賞だそうです。

 1960年が年間547本で日本映画が最も多く封切られた年だそうですが、1930年代は毎年500本ほど封切られていたという、まさに映画ブームそのもの。

 そして、1940年にはその繁栄の集大成とも言うべき一大イベントが!

 そうです!

 戦後の東京オリンピックは実は二度目であった。あたしは計画だけだったのではなくて、実際に二度目であった(承知決定されたのを返上していた)のはこの本で初めて知りました。計画しただけじゃなくてあの厳しい国際オリンピック委員会の投票に36票対27票でヘルシンキを下して、米英の賛成票まで受けて堂々の開催決定!

 さてこの戦時経済体制とは程遠い状態をどうやって一気に戦時体制に持って行ったのでしょうか。

 また、ゆるゆると考えてみたいと思います。