本山美彦『金融権力』岩波新書

$ゆっきーのエッセイブログ

 もう一度1940年体制を考えてみる


 野口悠紀雄さんの本で「1940年体制」をしばらく見てきましたが、小泉政権時代に行われた様々の金融改革はまさに、アメリカによる再度の1940年体制の打破っだのではないかな・・・と『金融権力』を読みながらそんなことを考えました。やったのは日本人ですけど、視点の持ち方によってはあまりにもそのシナリオがアメリカの国益に沿ってないかな・・・とそんな風にも見えたからです。

 結論はこの本を野口悠紀雄さんの本と比較してからとしまして・・・。


 今回は『金融権力』を読んだ際のそういう読書感想文です(^^)。


「アメリカからの執拗な構造改革の要請によって、日本型金融システムは根底から変えられた。(中略)日本では、大手企業向けの都市銀行、中小企業向けの相互銀行、信用金庫、信用組合、そして個人の財産形成を後押しする信託銀行、農業振興のための農林中央金庫、農協、等々、業態に応じた各種金融機関が、金融当局の管理下で棲み分けをしていた。こうしたシステムのもとで、アメリカではとうの昔に廃れた重厚長大型の基幹産業が、日本では育っていたのである」

                                本山美彦『金融権力』P8



 この認識は野口悠紀雄さんも同じでした。そしてこれがこれまではうまくいっていた側面も多いが、今日に限って言えば日本の競争力を阻害する大きな一因となっているという結論が違っているだけ。

 一方で、1940年体制がワシントン・コンセンサスを世界のスタンダードにしようとするための重大な障害物である、という考え方もできそうです。


 ではでは・・・本山氏はどういう方向で議論をすすめるのでしょうか。

 本書ではその具体例として、それをアメリカが推し進めたい「リスクビジネス」の本質とその限界などについて例を取りそのことを考察しています。


ということでこのトピックスで続きます!

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