本山美彦『格付け洗脳とアメリカ支配の終わり』ビジネス社
それではゆっきーの格調低い男性論を中断して、格調高い経済学の方のお話に移ります(^^)。
「金融博徒たちはリスクの悪質な誤用を意識的に行なっている。例えば、破産が確実な低所得の人に、目も眩むような高い利子で強引に金を貸し付け、貸付を受けた人が差し出す借用書を他人に売りつける。このやばい借用証を博徒が買うことをリスク・テイキングと読んでいるのだ」
本山美彦『格付け洗脳とアメリカ支配の終わり』P44
げ。いきなり過激な物言いです(笑)。
もう少し説明していただきましょう。
「ヤバイ借用書を売買する世界が金融博徒である。その借用書は証券と呼ばれる。やばい鬼を含んだ証券の価格は低い。だからこそ、額面が無事に償還されれば、高い稼ぎを得ることができるというわけだ」
同書同ページ
なるほど、だんだん分かってきました。
信用力の低いローンを商品化して転売するという、サブプライムローンのことを揶揄して言っているのかな。
もうちょい本山先生のお説を・・・
「ここでいうところの鬼は、住宅ローン貸付専門会社が、支払いに問題のある個人に資金を貸しつけて住宅を為替、高利で返済させることを保証した債権、つまり「貸付債権」のことである」同書P48
お!あたった。
リーマンショックの元凶となったあの仕組債のことですね。
「ローン会社は、様々な債権を組み合わせて証券へと変える(証券化)。それを金融機関に売る。金融機関はその証券にさらに別の債権を組み合わせた証券を新たに作る。これを「仕組債」という。(中略)この仕組債を買うのが、ヘッジファンドという大金持ちを集めた「会員制クラブ」である。会員制クラブは、少数の金持ちしか入会できないし、誰が入会しているのかは世間にはわからない」同書同ページ
お見事!!!
すごくわかりやすい。
損をさせちゃいけないその筋のお客様(ヘッジファンド)がいて、賭場を仕切るサラシ巻いたサイコロ振る人(投資銀行)がいて、何も知らないお客さんを連れてくる営業マン(リテール向けの証券会社)がいて、賭場(債券市場)が成立する。
と置き換えることができるかな。金融関係の人に怒られそうですが(汗)。
なんとなく、本山先生の金融論が見えてきた気がします。
つづく!