ホリエモン登場の背景1〜株の持ち合いによる澱み

バブルが崩壊して日本経済は焼け野原、そしてもっと悪いことには・・・

$ゆっきーのエッセイブログ

 それでは、ITバブルの申し子ホリエモン登場前夜である(ITじゃない方の)「80年代バブル崩壊期」の時代背景などを中心に本書を読んでみます。

「バブルの崩壊時期になると、大企業の様々な不祥事が毎日のように新聞紙面やテレビのニュースを飾るようになった。その構図は、膨れ上がったバブル経済に裏社会が浸透し、ありあまるカネを裏社会が食い荒らしたというものだったが、しかしもうひとつの背景要因として、日本の会社からコーポレート・ガバナンスが完全に失われていたという問題もあった。」

                 佐々木俊尚ライブドア資本論』P245


こうした敗戦後のような混乱期に、透明な企業統治ができていないとどうして更に悪いかというと・・・


「(アメリカでは)もし経営陣が放漫な経営を勝手に行なって、株価が下がってしまえば、乗っ取り屋が現れて株を買収されたり、あるいは証券取引監視委員会(SEC)に摘発されてしまう可能性がある。だから経営陣は「株主を失望させないように、株主の利益になる経営を考えぬかねばならない」と考えなければならなくなり、ここからコーポレート・ガバナンスが生まれたということだった」

                               同書p256

 ふむふむ・・・それで我が国は・・・

「だが日本ではこうした方向には進まなかった。「株式の持ち合い」が確立しており、敵対的買収を起こされる心配が殆ど無かったからだ」

                               同書P246


 見えてきました!(^^)

 

ズバリ!
 $ゆっきーのエッセイブログ

 敵対的買収という危機感のない経営者に
バブルの戦後処理はできない!


 言い換えれば、株の持ち合いを利用して企業の暗部にフタをして、不良債権やら飛ばしやら都合の悪いことを覆い隠している旧態依然とした日本企業に明日はない!



 というあの時代に共通する閉塞感があったのではないでしょうか。


 そこに登場したのが・・・ドラえもん


 ううむ。

 個人的にはほんのりと時代の要請みたいな空気が見えてきたように思います。


 つづく・・・