【ライフハック本の特徴】2シリコンバレー精神親和性その4

 前回引用しましたように、グーグルが実現したことの一つは下記のことでした。

情報収集コストや情報保存コストが限りなくゼロに近づき、莫大な情報を処理するコストも下がったため、収集して保存するだけでなく、「全体を俯瞰する視点」でその顧客世界「全体」を丸ごと分析し、「全体」として何が起きているのかを理解できるようになった。
 『ウェブ進化論』より


 これは言ってみれば外側に向かった世界の視界が360度開けたイメージです。



 では私たちが普段その潜在能力の数パーセントしか使っていないという、脳の内側の世界はどうでしょうか。

 この内側にグーグルの神の視点を持ち込んだのが、ライフログという考え方とそれを実現するツールではないでしょうか。


ライフログのすすめ―人生の「すべて」をデジタルに記録する! (ハヤカワ新書juice)/早川書房
 人の記憶力には限界がある。だが、あなたの見聞きしたもの、触れたもの、そして普段は気にかけない自分の位置情報や生体情報まで、人生の「すべて」をデジタルに記憶させれば、いつでも簡単に検索して取り出すことができる。仕事に役立つのみならず、病気の兆候を発見することや、いずれはヴァーチャルな分身に人生を語らせることも可能だ。いいことずくめの「ライフログ」の時代はやってきたのだ!みずから「人生の完全記録」を試みるコンピューター科学の重鎮が、その基本概念と可能性、実践法までを情熱豊かに語り尽くす。

 Amazon紹介文より





 確かに記憶を超えた自分にまつわるすべてのことを記録し、自由に引き出すことができるようになった時、外側の視界が開けたように内側の視界も開けてきます。





 しかしふと思うのですが…。

 自分にまつわることがどんどん記憶されていく。

 自分は○○したが無限大に増えていく時、自分は○○である。○○という人間だと自分のアイデンティティが確立されていく、自分のやりたいこともはっきりして、自分自身の方向性も見えていく…と行きたいところですが、実際はどうなのでしょうか…?


 GTDにしても素朴な疑問として「すべてを書き出す」事で状況は客観的に整理されますが、それがただちに自分の確立、自分の夢実現に直結すると言える状態に瞬間的になるわけじゃないなとも思います。





 ライフログも同様の疑問が生じるわけで、すべてを記録することで何が見えてくるのか、もう少し検討が必要なのかもしれません。


 本当の自分はどうやって見つけるの?というこのブログの好きな(笑)主題とも関わってくるかも。


 次回また脱線していくつか他の本も参照してみるとします(o^—^)ノ