【ライフハック本の特徴】2シリコンバレー精神親和性その11 「久しぶりじゃん、生きてた?」

 ウェブ社会の思想―“遍在する私”をどう生きるか (NHKブックス)/日本放送出版協会
ユビキタス」「ウェブ2・0」「ネットビジネス」…華々しい流行語の陰で何が起きているのか。蓄積された個人情報をもとに、各人の選ぶべき未来が宿命的に提示される。カスタマイズされた情報が氾濫する中で、人は自らの狭い関心に篭もり、他者との連帯も潰えていく。共同性なき未来に、民主主義はどのような形で可能なのか。情報社会の生のゆくえに鋭く迫り、宿命に彩られた時代の希望を探る、著者渾身の一冊。
Amazon紹介文より




「久しぶりじゃん、生きてた?」

 こんな言葉をかけたりかけられたりすることありますよね。モチロン顔みないからって死んでるわけじゃないし(笑)、この言葉は「最近付き合い悪いじゃん?」という親しみの言葉でもあるわけで、そう言ってもらえるうちが華という側面も確かにあるとは思います(〃⌒▽⌒)ゞ。

 でもこの「姿みない」=「死んでる」サイクルがリアルに比べてネットは異様にはやいと思いませんか?




 三日間ブログに書かないと自分自身なんか忘れられちゃうかな、って少し思ったりします。あたしの場合小説ブログは気合が乗り切って頂点に達しマグマのように言葉が出てくるまで(爆)書きたくないので、書く時は三週間毎日ぶっ通しもあるし、逆に三週間全く書かない時もあります。
 
 だから間があいて久しぶりに書いた小説にコメントいただいたときにはホント嬉しくて(o^—^)ノコメント欄は「忘れないでくれてありがとーーー」的なイベントになってしまいます(笑)



 
 私はFacebookはアカウントだけとりあえず持ってて、知り合いしか私の存在を検索できず、友達申請もできない(私も知らない人にはしない)ようにしてるのですが、その理由は多分すぐに「疲れ」ちゃうだろうなと思うからです。

 「姿みない」=「死んでる」サイクルがはやいネットの中でも、ブログのような、長めのコンテンツによって人の印象、記憶に残しにくいSNSではこれがひときわはやいのではないかなと思うのですが、そう感じるのはどうも私だけではないようです。


「ソーシャル疲れ」の現象、背景と原因、疲れない為の対策、疲れた時の対策【改訂:SNSでシェア疲れ】 - NAVER まとめ http://bit.ly/SyIV8X

 たくさんの生の声をみてみると、みなさん「姿みない」=「死んでる」ネガティブスパイラルとでもいうべきものにはまらないように、元気良く挨拶したり、いいね!つけたり、今日の話題はコメントいいやと思いながらも何かひねり出したり、ツイッターで@やRTされたら自分もしないとなと思ったりして、気がついてみれば一ヶ月前に比べて特にその人と親しくなったところは何もなかった!みたいな現実に気がついってどっと疲れてしまう…。




 だから「◯◯疲れ」の正体とは現在の関係の細い糸を必死に維持するために、絶えず自己アピールと他者承認を繰り返すエンドレスゲームなのだと言えないでしょうか。

 そしてある日緊張の糸がブツっと切れて虚脱感と共にまったくログインしなくなっちゃう。ある日あんなにやり取りした人が突然いなくなっちゃう。悲しい(*v_v)。自分もいつかそういう日がくるのかも…?



 せわしないエンドレスゲームと突然の失踪…。

 この事態はまさに前回書いた<個人情報「過」露出>に走らせたり、<個人情報「過」保護>に揺り戻したりするジレンマと同型の精神不安の運動だと思います。






 私はこうなってしまう原因は、ネットでは(いえ、もしかしたら現代社会全般リアルも含めて)人は「記憶」することをしなくなった、できなくなってしまった、人に自分を記憶してもらえなくなってきた・・・からではないかと思っています。

「姿みない」=「死んでる」サイクルですが、30年ぶりに会っても素敵な笑顔で「よう、元気か」(例えば高倉健さんは似合いそう?)と言うには正しく「記憶」することが必要だと思う。




 リアルタイムで大量の情報が流れ、ストックする暇もなくフロー情報を右から左に流していくのが情報リテラシーの高い人みたいな風潮があるし、否応なくそういう波に私たちは飲み込まれてます。

 いつしか人とのおつきあいの形もも情報を右から左にさばくようになってしまった…。

 だから◯◯疲れが蔓延する!私たちは記憶喪失の時代をリアルタイムに生きることを強いられてる!





 というわけで、冒頭の本です。

目次
ウェブ社会の「思想」と「宿命」

1 「人間」―宿命に彩られる生(ユビキタス―個人情報管理型の社会
バーチャル―越境する電子マネー
記憶と記録―データ化される「わたし」
宿命と成長(1)―島宇宙の外を生きられるか 他

2 「社会」―民主主義の困難を超えて(共同性とマスメディア―「偏向報道」批判の背景
民主主義―グーグルが描く未来像
宿命と成長(2)―関係へと開かれる生 他



 長くなりましたので、次回◯◯疲れの根本原因は「記憶を失ったネット社会にある」という今日の私の仮説をこの本を手がかりに検証し、<個人情報「過」露出>に走らせたり、<個人情報「過」保護>に揺り戻したりするジレンマの解消の道を探りたいと思います。

つづく(〃⌒▽⌒)ゞ

PS…
だんだんライフハックから外れてるじゃないか!とお思いの方も多いと思いますが、後ですべてライフハックの話題に完全につながります。例えば、「人に深い印象を残すライフハック」みたいに。実践的じゃないのでつまらん〜とおっしゃらずぜひおつきあいの程を!
(〃⌒▽⌒)ゞ