4堂々と形からはいる(ツール、スタイルを重視する) 15歴史の中の図書分類と自分の知の体系
それではざっと代表的な図書館分類を見てみましょう。
古代ギリシャのアレクサンドリア図書館は、古代最大規模の図書館だ。図書館は大小ふたつがあり、どちらも王家のブルケイオンと呼ばれる地所に建てられた。
その後、アレクサンドリア図書館は、紀元前回八年に、ユリウス・カエサルによって一部の書物が焼き払われてしまった。
600年近い歴史を終えて完全に消失してしまったのは、紀元三世紀といわれている。(中公新書ラクレ『知の分類史』一部文章整形)
詩文と散文に大分類されているのには驚きます。さらに、数学、科学も散文の一つなんですね。
現代社会の文系•理系という区分は影も形もありません。
時代は下って、ライプニッツは、今日の図書十進分類法の原型となるような図書分類を創案した。
ライプニツツの図書分類の特色は、全体を10の区分にしたことで、これは次のデューイを経て現代の図書館の十進分類法につながります。
デューイの時代のアメリカの図書館は、分類というよりも、本を入荷した順番に棚に収めていき、その棚の番号を図書番号としていたそうで、雑誌のように古い順から奥へ奥へと埋もれてしまっていたそうです。
フロー的な収蔵方法だったので、ストック型分類に直したといえそうですね。
さてでは図書館分類のまとめとして、『知の分類史』の著者久我勝利さんにまとめていただきましょう。
(o'ー'o)ノ
- 現在の知の状況はといえば、ますます学問は細分化しており、ルネサンス人のような万能人は生まれにくくなっている。
インターネットは情報の量において、おそるべき勢いで成長している。
ネット世界では、調べものをするのに分類など必要としない。
検索エンジンですぐさま必要な情報源にアクセスすることができるからだ。はたして、新しい「知」の体系を構築することができるのか。
それが私たち一人ひとりに与えられた課題だろう。
私たちは、日々、雑学的な知識にさらされている。
だが、たとえ雑学であったとしても、それを分類し、体系立てるとひとつの「知」の宇宙ができることを、百科事典の歴史で見てきた。大切なのは、いかに独自の分類法をつくるかということだ。
とくに項目の名称をいかにユニークにするかが勝負だろう。第四章で紹介したように、大宅壮一文庫は、ジャーナリストの視線から、図書十進分類法とはまったく違う、もっとも実用的な分類法を編みだした。
このように、既成の分類法にとらわれないで、自分の実用という視点から分類することが大事だと思う。
『知の分類史』
もちろん、自分の知の体系なんてめんどくせーのいらないぜ〜ヽ(*´ェ`*)ノというライフスタイルもありでしょう。ネットは気楽であるのがいいところです。
でもまあ、知識を溜め込んで満足せず、ブログなどでアウトプットして交流のきっかけにしたりしたいという今回のケーススタディの場合には、ある程度の読んでもらえるオリジナリティを生み出す仕組み=自分の知の体系、仕組みが必要ということなのかもしれません。
どうせ仕組みを作るなら、オリジナルなアウトプットが生まれやすい創造的仕組み(仕組み自体は単純がベスト)がいいよなあ、と私的には思いました。
次回はその辺りをもう少し具体的に見ていく予定です!
つづく(o^—^)ノ