分類のためのフレームワーク10 掛け算のフレームワークで総仕上げ

 それではシリーズ最後の掛け算のフレームワークに行ってみよう!おー(^o^)

 著者によれば掛け算思考とはこんな定義でした。

掛け算は、今持っているモノやサービスと「異質な」世界、業界、場所、テーマにあるものを「結合」させるプロセスです。


 経済学で昔から議論されている「イノベーション」という概念に近いでしょうか。イノベーションとは、「創造的破壊」と訳されることもありますが、掛け算フレームワークはある意味これまでやった三つのプロセス、現場分析の割り算フレームワークポジティブ要素足し算フレームワークネガティブ要素引き算フレームワーク「創造的破壊」することかもしれません

 この視点で一連の作業をまとめるとこうなります。


フレームワーク123による力イゼン例

□コーヒーは従来通りこだわりのサイフォン製だが、スタッフが滝れずに客に滝れてもらう。
(スタッフ人件費の低減とコーヒー体験による感動の増幅)

□コーヒーは、自分で好きな量を滝れてもらう(コーヒー一杯の原価率は低く、販売管理費がほとんどなので問題なし、客にとっての容量というベネフィットは増幅する)

□顧客の費用対効果を高めるため、別仕入れのフードをマージンを乗せずに仕入れ原価のままコーヒーのオプションにつける
(利益は増えないが、客にとってのこの店のコーヒー価値が高まる)



 さあ、これを「異質な」世界、業界、場所、テーマにあるものと「結合」させてみましょう。このカイゼンアイディアシーンはどんな新しい店で実現可能なのでしょうか?



掛け算のフレームワークによるイノベーション例

 著者は鉄道が趣味なのか、下記のような魅力的な例をあげています。具体的な喫茶店業務のオペレーションは見事123がイメージできますね。


近所には独身の男性客が多いため、店で趣味友が作れるようにする=コーヒー× 鉄道のコラボレー シヨン


◆鉄道趣味の男性は二ツチだが、結束力があるので、模型を店に置けるよう手配してみる

◆店内での言葉づかいや、掲示物をすべて鉄道ものに変えるなど徹底してみる

◆友達づくりができるサークル化を目指す=コーヒー×SNSコミュニティ

◆同じ趣昧を持つ客同士が連絡をとれるしくみを考える。掲示板、SNSなど

◆オフ会を主催し、客同士連れ立っての撮影会や小旅行を企画してみる



 鉄道に限らず、例えばゆっきーコンサルティングでは阪神ファンが集うトラキチ喫茶店なんていうのもオーナーに興味があれば提案したいと思います。

 野球観戦という店外イベントとの連動や、インターネットでの選手データ参照、試合結果速報、SNS的交流は店内のパソコンでやればそのままリアルな交流になります。アメリカでのスポーツ観戦の定番スポーツバーは日本にもありますが、新規参入でも、立地(甲子園球場への交通手段のルートにこの喫茶店が位置してればサイコー)やオーナーの人脈次第(もと甲子園球児とか)で固定客をしっかり捕まえることができると思います。

楽しそうだな〜(^∇^)





 さていかがだったでしょうか?(^o^)

 以上四則演算フレームワークをみてきました。


 四則演算フレームワークという名前はついてませんが、最近読んだこんな本はこんなことを重要視していました。

なぜ、あの会社は儲かるのか? ビジネスモデル編/日本経済新聞出版社
● 他業界の同一構造を確認する
● 業界が敬遠するターゲットとは
● ハードからサービスへの移行(顧客価値の再定義)
● サービス削減による差別化(顧客価値の再定義)
● 顧客の再定義
● コストの固定費から変動費化
バリューチェーンのバンドリング(垂直統合)
バリューチェーンのアンバンドリング(分割)
● 他社の重要資源の汎用化




 よく見ると、今回の流れとそっくりです。

 そういう意味で今回は四則演算フレームワークを、顧客価値の再定義(コーヒーを飲むことから喫茶店に集うことへ再定義かな?)に落とし込んだ(もしくはその逆)ということになるのかもしれません。



 では、ゆっきーコンサルティング、またのご用命をお待ちしております!
('-^*)/